薬剤師BLOGS
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2023.10.27

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<今さら聞けない!認定薬剤師シリーズ>かかりつけ薬剤師とは?

もくじ

認定薬剤師の認定を目指す背景には、かかりつけ薬剤師の届けを出すため、という方も多いのではないでしょうか?
2025年には団塊世代が後期高齢者となるなど、さらなる高齢化に歯止めがかからない日本。
地域全体で高齢者を支える地域包括ケアに薬剤師も参画する足掛かりとして2016年に新設されたかかりつけ薬剤師指導料における業務は、今後も薬剤師に求められていきます。

こちらの記事では、そんなかかりつけ薬剤師について知識をおさらいしていきましょう。


かかりつけ薬剤師になるための条件

かかりつけ薬剤師になるためには、下記の条件を満たす必要があります。



かかりつけ薬剤師になるためには、少なくとも3年以上の保険薬局勤務があることと、勤務先の保険薬局に1年以上在籍していることが求められます。
また週32時間以上勤務をしていること、という条件もあります。
ただし、育児休暇や介護休暇で時短勤務をされている方には、他に32時間以上で届け出を行った保険薬剤師が在籍する店舗であれば、週24時間以上かつ週4日以上の勤務も認められています。


また、5.医療に関わる地域活動や取り組みへの参加について、厚生労働省の疑義解釈では下記のように記載がされています。


かかりつけ薬剤師指導料の届け出を行う

かかりつけ薬剤師の条件を満たしたら、届け出を行いましょう。「かかりつけ薬剤師指導料及びかかりつけ薬剤師包括管理料の施設基準に係る届出書添付書類」(様式90)と「特掲診療料の施設基準に係る届出書」(別添2)を保険医療機関が所在する県を管轄する事務所に提出をします。

届け出が受理されると「受理通知書」が届きます。受理通知書が届いていなくとも、かかりつけ薬剤師指導料の算定要件を満たしていれば加算を算定することが可能です。


かかりつけ薬剤師指導料の算定

かかりつけ薬剤師指導料を算定するには、患者からの同意と、患者の服薬状況を他薬局で調剤を受けた分まで一元管理し、患者からの相談に応じる必要があります。

同意に当たっては、「かかりつけ薬剤師指導料について」(別紙様式2)を参考にした同意書を元に患者に下記内容を説明・ご理解を頂き、署名の上、同意をしてもらう必要があります。



かかりつけ薬剤師指導料は同意を受けた後、次回の処方箋受付時以降に算定することが可能です。

またかかりつけ薬剤師指導料を算定する際には、担当患者に対して以下のような服薬指導等を行います。



まとめ

これからも引き続き薬剤師にはかかりつけ業務が求められていきます。かかりつけ薬剤師指導料を算定するためには、満たさなくてはいけない条件もあり、パートや時短勤務の方にはハードルが高く感じることもあるでしょう。ただ、条件は満たさなくてもこれらのかかりつけに当たる業務が国や支援を必要としている地域の方々に求められていることを理解し、継続的なスキルアップや患者フォローを欠かさず行うことが、重要なのではないかと思います。


※こちらの記事は2023年11月現在の情報を元に執筆しています。

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