回答薬局の概要
まとめ
- □薬局の店舗数・立地状況・営業時間・無菌調剤室など
- □取扱品目・麻薬調剤・処方箋集中率など
- □職員数・認定薬剤師・健康サポート薬局など
1.回答薬局の概要
(1)経営主体 (問1)
経営主体については、法人が88.6%であった。
<経営主体>

(2)同一経営主体による薬局店舗数 (問2)
同一経営主体による薬局店舗数については、平均値が100.7 店舗、中央値が5 店舗であり、「1 店舗」が24.5%、「50 店舗以上」が22.6%であった。
<同一経営主体による薬局店舗数>

(3)営業形態 (問3)
営業形態については、「薬局のみ」が84.5%であった。
<営業形態>

(4)立地状況 (問4)
立地状況については、「診療所前」が55.6%と最も多く、ついで「面分業」24.4%であった。
<立地状況>

(5)開局時間の状況(平日の営業日で午前8時から午後7時までに8時間以上連続して開局している薬局) (問5①)
平日の営業日で午前8時から午後7時までに8時間以上連続して開局している薬局は、全体の88.9%であった。
<開局時間の状況(平日の営業日で午前8時から午後7時までに8時間以上連続して開局している薬局)>

(6)開局時間の状況(土曜又は日曜のいずれかの時間帯で4時間以上開局している薬局) (問5②)
土曜又は日曜のいずれかの時間帯で4時間以上開局している薬局は、全体の86.7%であった。
<開局時間の状況(土曜又は日曜のいずれかの時間帯で4時間以上開局している薬局)>

(8)無菌製剤処理を行うための施設基準に適合している旨を届け出ているか (問7)
無菌製剤処理を行うための施設基準に適合している旨を届け出ている薬局は、全体の8.9%であった。
<無菌製剤処理を行うための施設基準に適合している旨を届け出ているか>

(9)品目数(医療用医薬品) (問8①)
医療用医薬品の品目数は、500 品目ずつ区切ると「1000~1499 品目」が40.5%と最も多かった。 ※平成29 年11 月1 日現在、調査対象薬局で取り扱っている医薬品等の品目数について質問したもの。品目数の定義は、販売実績に関わらず、店内で陳列しているアイテム数(同じ製品であっても、包装される錠数のサイズが異なる場合はそれぞれを1品目として計上)である。以後の品目数に関する設問(問8②~⑪)についても同様。
<品目数(医療用医薬品)>

(10)品目数(医療用医薬品のうち後発医薬品) (問8②)
医療用医薬品のうち後発医薬品の品目数は、250 品目ずつ区切ると「250~499 品目」が41.7%と最も多かった。
<品目数(医療用医薬品のうち後発医薬品)>

医療用医薬品に占める後発医薬品の品目数の割合は、20%ずつ区切ると、「20%以上40%未満」が60.3%と最も多かった。
<医療用医薬品に占める後発医薬品の品目数の割合>

(11)品目数(医療用医薬品のうち医療用麻薬) (問8③)
医療用麻薬を1品目以上扱っている薬局の割合は61.9%であった。このうち10 品目以上扱っている薬局の割合は22.8%であった。
<品目数(医療用医薬品のうち医療用麻薬)>

(12)品目数(要指導医薬品) (問8④)
要指導医薬品を1品目以上扱っている薬局の割合は42.6%であった。このうち10 品目以上扱っている薬局の割合は10.1%であった。
<品目数(要指導医薬品)>

(13)品目数(一般用医薬品) (問8⑤)
一般用医薬品を1品目以上扱っている薬局の割合は73.8%であった。平均値が159.0 品目で、中央値が16 品目であった。
<品目数(一般用医薬品)>

(14)品目数(一般用検査薬) (問8⑥)
一般用検査薬を1品目以上扱っている薬局の割合は29.5%であった。一般用検査薬を扱っている薬局の中で一般用検査薬を1品目扱っている薬局(9.4%)が最も多かった。
<品目数(一般用検査薬)>

(15)品目数(衛生材料) (問8⑦)
衛生材料を1品目以上扱っている薬局の割合は72.3%であった。階層別にみると「1~4品目」が14.5%で最も多かった。
<品目数(衛生材料)>

(17)品目数(介護用品) (問8⑨)
介護用品を1品目以上扱っている薬局の割合は36.0%であった。階層別にみると「1~4品目」が12.8%で最も多かった。
<品目数(介護用品)>

(20)医療用麻薬を取り扱わない理由 (問8-1)
医療用麻薬を取り扱わない理由については、「調剤の需要がほとんど無いため」が91.5%と最も多かった
<医療用麻薬を取り扱わない理由>

注)「その他」の内容のうち、主なものは以下の通り
△取り扱わないのではなく、今調剤で使っている患者がいないため△現在は在庫が無いが、麻薬処方箋を患者が持参すれば在庫する△現在、使用者がいないため、譲渡間申請している店舗と、不良在庫が出ないようしている△在宅業務をまだ始めていないため△麻薬小売業者の免許を取得していないため
(21)医療用麻薬の調剤回数 (問8-2)
平成29 年10 月1カ月間の医療用麻薬の調剤回数については、「0 回」が50.2%と最も多かった。
<医療用麻薬の調剤回数>

平成29 年10 月1カ月間の医療用麻薬の調剤回数を薬局の立地状況別にみると、「診療所前」、「医療モール内」、「面分業」の薬局では、0 回との回答が約50%から60%を占めるなど、調剤回数が少ない。一方、「大病院前」、「中小病院前」の薬局では、調剤回数が多い傾向が確認された。
<医療用麻薬の調剤回数(立地状況別)>

(22)1カ月間の処方箋枚数 (問9①)
平成29 年10 月1カ月間の処方箋枚数については、平均値が1299.4 枚、中央値が1112枚であった。
<1カ月間の処方箋枚数>

(23)処方箋集中率 (問9②)
平成29 年10 月1カ月間における処方箋集中率のうち各薬局の集中率が1位の医療機関についてみると、10%ずつ区切ると「90%超」が35.6%と最も多かった。また平均値が71.5%、中央値が84.3%であった。
<処方箋集中率(1位~3位)(平成29年10月)>

平成29 年10 月1カ月間における処方箋集中率のうち、各薬局の集中率が1位の医療機関の処方箋集中率を薬局の立地状況別にみると、処方箋集中率が90%超の割合に着目すると、「診療所前」が48.8%、「中小病院前」が43.4%、「大病院前」が38.5%であった。
<処方箋集中立(1位)(立地状況別)>

(24)応需した処方箋の発行元医療機関数 (問10)
平成29 年10 月1カ月間に応需した処方箋の発行元医療機関数については、10%ずつ区切ると「20~29 施設」が18.5%で最も多かった。また、平均値が46.7 施設、中央値が33施設であった。
<応需した処方箋の発行元医療機関数>

(25)来局患者数 (問11①)
平成29 年10 月1カ月間の来局患者数(実人数)については、500 人ずつ区切ると「500~999 人」が32.4%と最も多かった。また、平均値が1048.3 人、中央値が880 人であった。
<来局患者数>

(26)来局患者のうち複数医療機関を受診している事を把握している患者数(問11②)
来局患者のうち複数医療機関を受診している事を把握している患者数については、「499人以下」が58.7%と最も多かった。
来局患者のうち複数医療機関を受診している事を把握している患者数

複数医療機関を受診している事を把握している患者数の来局患者数に占める割合の全薬局における平均値は 30.1%、中央値は 20.8%であった。
<複数医療機関を受診している事を把握している患者数(問11②)の来局患者数(問11①)に占める割合>

(27)薬局の職員数(薬剤師) (問12①)
薬局の職員数(薬剤師)については、常勤職員の平均値が2.2 人、非常勤職員(実人数)の平均値が1.6 人、非常勤職員(常勤換算)の平均値が0.6 人であった。常勤職員と非常勤職員(常勤換算)の平均値を合計すると、2.8 人であった。
<薬局の職員数(薬剤師)>

介護支援専門員の資格を保有している薬剤師の人数については、常勤職員の平均値が0.2人、非常勤職員(実人数)の平均値が0.1 人、非常勤職員(常勤換算)の平均値が0.0 人であった。
<薬局の職員数(薬剤師(介護支援専門員の資格有))>

(28)薬局の職員数(登録販売者) (問12②)
薬局の職員数(登録販売者)については、常勤職員の平均値が0.5 人、非常勤職員(実人数)の平均値が0.2 人、非常勤職員(常勤換算)の平均値が0.1 人であった。常勤職員と非常勤職員(常勤換算)の平均値を合計すると、0.6 人であった。
<薬局の職員数(登録販売者)>

介護支援専門員の資格を保有している登録販売者の人数については、常勤職員の平均値 が0.1 人、非常勤職員(実人数)の平均値が0.0 人、非常勤職員(常勤換算)の平均値が0.0人であった。
<薬局の職員数(登録販売者(介護支援専門員の資格有))>

(29)薬局の職員数(その他職員) (問12③)
薬局の職員数(その他職員)については、常勤職員の平均値が1.1 人、非常勤職員(実人数)の平均値が0.6 人、非常勤職員(常勤換算)の平均値が0.3 人であった。
<薬局の職員数(その他職員)>

(30)薬局の職員数(その他職員(うち有資格者)) (問12④)
薬局の職員数(その他職員(うち有資格者))は、平均値が0.1 人であった。
<薬局の職員数(その他職員(うち有資格者))>

注)「その他」の内容のうち、主なものは以下の通り
△スポーツファーマシスト△診療報酬請求事務△調整報酬請求事務専門士△衛生管理者△調剤事務△日本糖尿病療養指導士△臨床心理士△医療事務管理士△医療事務△管理栄養士△栄養士△看護師△訪問看護△社会福祉士△介護支援専門員△介護事務△ホームヘルパー2級(現介護職員初任者研修)△マッサージ師
(31)認定薬剤師数 (問13①)
認定薬剤師数(CPC の認定を受けたもの)については、「1 人」が33.7%と最も多かった。
<認定薬剤師数>

(32)認定薬剤師数 (問13②)
認定薬剤師(CPC の認定を受けたもの)以外の認定・専門薬剤師が1人以上いる薬局の割合は14.9%であった。
<認定薬剤師(CPC の認定を受けたもの)以外の認定・専門薬剤師数>

(33)健康サポート薬局の届出 (問14)
健康サポート薬局の届出をしている薬局は全体の3.1%と少なく、今後届出予定がある薬局は43.0%であった。
<健康サポート薬局の届出>

(34)健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師数 (問15)
健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師がいない理由については、「業務が忙しく、薬剤師が研修を受講する時間がないため」が65.2%と最も多かった。
<健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師数>

(35)健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師がいない理由 (問15-1)
健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師がいない理由については、「業務が忙しく、薬剤師が研修を受講する時間がないため」が65.2%と最も多かった。
<健康サポート薬局に係る研修を修了した薬剤師がいない理由>

注)「その他」の内容のうち、主なものは以下の通り
-現在、研修受講中(e-ランニングを含む)-
△まだ修了していないため。△技術習得型研修会は終了しており、e-ラ-ニングを実施中であるため。△現在、受講中である。△昨年研修を申し込んだが、人数が多く受講できず。今年、研修を受講したところなので、これからe-ラ-ニングを行う予定。
-技術習得型研修会の応募者が多い、参加要件を満たさない-
△今後、技術習得型研修会に参加予定(今までは、基準に満たない薬局は参加できなかった)。△社内で随時研修を受講しており、順番がまだ回って来ていないため。△県で技術習得型研修を受講する人数が限られており、順番待ちの状況。△申し込みをしても、応募者が殺到して参加できていないため。△県薬剤師会が、技術習得型研修の受講者を制限している。△技術習得型研修の実施日が少なく、受講できないため(申し込んでも、定員に入れない)。
△現状、研修以外の健康サポ-ト薬局の条件を満たす予定がないため。研修に人数制限もあり、届出したい薬局のみにしてほしいと、呼びかけられている。
-技術習得型研修の日程が合わなかった、少なかった-
△受講日程が合わないため。△県薬剤師会の技術習得型研修会の回数が少なく、一年間受講できなかった。△健康サポ-ト薬局に係る研修がほとんど開催されないため。△一人薬剤師のため、休日当番等、研修会に参加できない。
-薬局の人員不足、営業時間の都合等-
△現在、健康サポ-ト薬局を申請できる体制ではないため。△人員不足のため。△1人薬剤師で、研修を受講する時間がないため。△健康サポ-ト薬局を運営するマンパワ-不足のため。
-健康サポ-ト薬局の要件に満たないため-
△在宅をしておらず、土曜日も休みのため。△健康サポ-ト薬局の要件に、かかりつけ薬剤師制度があるため。△健康サポ-ト薬局の基準に該当しないため。△要指導医薬品、一般用医薬品の取扱い数が少なく、施設も小規模なため、健康サポ-ト薬局に適するハ-ドルが高い。△受講制限のため(健康サポ-ト薬局の届出予定がないと受講不可)。△在宅の実績が、まだないので。△薬局の設備等が、一定基準を満たしておらず、研修会に参加させてもらえないため。△勤務年数が短く、対象外のため。△一般用医薬品を置いていないため。△一人薬剤師であり、24時間の対応ができると言い切れないため。△健康サポ-ト薬局になる予定がないため。△設備、薬局内の一般品、在庫管理が整っていないため。△一般用医薬品は売れる事がなく、置いておくと期限切れ廃棄にしかならず、小さな薬局では基準が満たせない。△健康サポ-ト薬局になるための人的不足、雇用問題の観点からハ-ドルが高く、研修を受講するのに二の足を踏んでいる。
-会社の方針-
△会社がリストアップして、研修を受講させる。△会社的に経営的に必要な店舗の、優先順位が高い所に勤務している薬剤師を、優先して取らせている。△研修を受けるべき人間を会社が選んでいて、自分は選ばれていないため。△会社が積極的でないため。△個人的には、ぜひ研修を受講したいが、会社からの指示がなく受講できない。△現状、会社として方向性がまだ定まっていないため。
-高齢のため-
△一人薬剤師で高齢のため、いつ閉局するかわからないため。△薬剤師が皆、70才以上なので、できないと思っている。
-多忙のため-
△家事が忙しく受講をする時間が取れない。地域でいくつかあればよいと聞いている。△受講したいが他の会議や地域活動と重なり受講できていない。△研修地が遠くなかなか時間も取れず、行けない。△子育て等で、時間が取れないため。
-必要性を感じない-
△厚生労働省の方針とは関係なく、患者へサポ-トをしていく予定のため。△健康サポ-ト薬局を、取らなければいけない理由がわからない。△元来、ドラッグストアは健康サポ-トを業務としており、健康サポ-ト薬局を設けること自体に必要性を感じず、主旨に賛同もできないため。△健康サポ-ト薬局として、成立する規模ではないため、研修を受ける意味を感じない。△認定薬剤師で充分。△他の勉強会に参加した方がよいから、健康サポ-ト機能として届出はしていないが、昔からずっとやってきている。なぜ今頃、このようなことを言い出したのかわからない。
-その他-
△眼精疲労のためパソコンを見るのが辛くて無理であるため。△保険薬剤師になってから日が浅く、まず認定薬剤師取得を目指している。△eラ-ニングの費用負担があるため。△休日は休みたいため。△研修がいつ開催されているか、わかりにくいため。△異動したばかりのため。
(36)健康サポ-ト薬局に係る研修を修了した薬剤師が地域の多職種が参加する会議に参加した経験 (問15-2)
健康サポ-ト薬局に係る研修を修了した薬剤師が、地域ケア会議等の地域の多職種が参加する会議に参加したことがある薬局は、62.1%と過半を占めた。
<健康サポ-ト薬局に係る研修を修了した薬剤師が地域の多職種が参加する会議に参加した経験>

(37)健康サポ-ト薬局に係る研修を修了した薬剤師が地域の多職種が参加する会議に参加した回数 (問15-2-1)
<健康サポ-ト薬局に係る研修を修了した薬剤師が地域の多職種が参加する会議に参加した回数>

参考文献:厚生労働省 平成30年3月「かかりつけ薬剤師・薬局機能調査・検討事業」かかりつけ薬剤師・薬局に関する調査報告書
